創業に関するお役立ち情報93
テーマ11『文化と色』 ③春は何色?
明けましておめでとうございます。
今年もよい一年でありますように。
寒さはこれからが本番ですが、季節は確実に「春」へと進んでいます。
春は何色ですか?
個人のイメージとして思っている色ではなく、
実は古くから「春をあらわす色」とされている色があります。
「陰陽五行説」という考え方を聞いたことがあるでしょうか。
古くは中国大陸からもたらされた考え方で、
日本でも奈良時代には定着していたとされています。
それにより、五つの方角、五つの時(季節)、五つの色も
これにならって考えられるようになったのです。
で、春の色。
春は、方角では「東」、そして色は「青(緑)」です。
青と緑が一緒になっているのは、昔は青と緑の区別があまり
明確ではなかったためで、今でも緑色の信号を青信号と言ったり、
葉が青いと言ったりするのもこのためでしょう。
神社仏閣の旗や幕、能や歌舞伎舞台の幕で使われる五色は、
この五色からなっていますし、相撲の吊り天井の房は方角と色が
これにならって取り付けられています。
今では形は失われていますが、平城京や平安京などの都づくりにも
この「五行」は活かされました。
「青春」という言葉もよく耳にするでしょう。
色は無意味ではないということ。
暮らしの中で当たり前のように目にしている色にも、
実は意味があるのだということに、
文化や伝統を知る中で気づくこともあります。
次回は「伝統色を活かす」です。