創業に関するお役立ち情報79
テーマ9『色で考えるインテリア』 ②色と温度感
赤系の色は「暖色」、青系の色は「寒色」と呼ばれます。
文字通り、色の温度感を表した言い方です。
赤い色を見ると暖かそう(熱そう)と思うのに対して、
青い色を見ると寒そう(涼しそう)と思う方が多いでしょう。
この心理的な温度感を、ぜひ内装やインテリアにも活用したいものです。
想像してみてください。
壁も床も天井も赤い色で塗られた部屋の中にいるところを。
寒い季節だとしたらなんとなく暖かく感じるかもしれません。
暑い夏だとしたら汗ばんできそうな気がしませんか?
反対に、青で埋め尽くされた部屋の中にいると、
なんだか背中からヒヤリとするような・・・。
赤と青の心理的な温度差は3℃くらいといわれます。
この感覚の差は空調にも影響するでしょう。
夏の暑さ、冬の寒さを緩和するのに有効に使えそうです。
また、「気がする」だけでなく、実際に体にも影響があるといわれます。
赤い色の光と青い色の光を使った生体反応テストで、
血圧や脈拍、まばたきや筋肉活動に影響があるという結果もあるそうです。
「赤」は血圧が上昇し、呼吸が速くなり、筋肉が緊張し、まばたきが増える。
一方、「青」は血圧が低下し、呼吸がゆっくりになり、筋肉が弛緩し、
まばたきが減る。
こうしたことから、赤は興奮させ、青は沈静させるという効果が導かれました。
こうなると、内装やインテリアにおいても色の効果や影響を軽視することは
できなくなりますね。
暖色ではなく、寒色ではない色は「中性色」と呼ばれます。
緑色や紫色など、あまり温度を感じさせない色ではありますが、
暖色や寒色と組み合わせることで、それぞれの温度感に寄っていくようです。
天然素材が多く使われる和室の心理的な温度は中性だといわれます。
日本の気候にあわせて受け継がれてきたものに見習うことも多そうですね。
次回は「色と時間の感覚」です。