創業に関するお役立ち情報63
テーマ6『色のいろいろ』 ②暮らしに根ざした五色
夏休みにふるさとへ帰省し、お寺へお墓参りに行ったり、神社の夏祭りに出かける機会があるかもしれません。
そのお寺や神社に、五色の垂れ幕や旗が立っているのを見たことはありませんか?
そしてそれは何色でしたか?
「青(または緑)・赤・白・紫(または黒)・黄色」だったはずです。
実はこの5色、遠い昔に中国大陸からもたらされた「陰陽五行説」が
日本の文化にも定着したことの名残です。
これらの五色は、それぞれ方角を表しています。
青(緑)は東、
赤は南、
白は西、
紫(黒)は北、
黄色は中(中心)。
相撲の土俵の上に吊り天井がありますね。
その四隅に下がっている赤や白の房は、それぞれの方角に対応しているのです。
四隅だから5つ目は? ・・・中心にある土俵の砂の色が黄色ですね。
方角の他にも、時(季節)や、守護神とも関わりがあります。
整理してみると、
青(緑)・・・方角は東、季節は春、守護神は青龍
赤・・・方角は南、季節は夏、守護神は朱雀
白・・・方角は西、季節は秋、守護神は白虎
紫(黒)・・・方角は北、季節は冬、守護神は玄武
黄・・・方角は中、季節は土用、守護神は黄龍
こうした「五行」の考え方は、日本の文化や暮らしの中に息づいています。
平城京や平安京の朱雀門は都の南に位置する門であり、
「青春」という言葉があるというのも面白いです。
私たちが普段気付かないところにも実はいろいろ。
興味のある方は、関連書籍を読んでみるのも面白いですよ。
次回は「旅先で見る景色」についてです。